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平和を願い「世界一の絵」作る・北越谷小の全校児童

2012.3.26(越谷市)
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 越谷市立北越谷小学校(小林優子校長、児童362人)の全校児童の描いた「世界一大きな絵」が完成した。5b四方の布に描かれた絵で、今年7月に開催されるロンドン五輪会場に日本27市と世界35か国代表の子どもたちが描いた絵が一枚の絵として、縫い合わされ、一緒に飾られることになった。NPO法人アース・アイデンティティ・プロジェクト(河原裕子会長、本部・東京都大田区)の「世界一大きな絵」を作る活動の埼玉県代表として、初めて北越谷小が選ばれ制作したもの。同小では「児童全員が描き、皆夢中で完成させた。子どもたちが描いた絵で世界がつながるのは、素晴らしいことです」と感激している。

 同プロジェクトは文化交流による平和推進事業などを行う団体。その中核となる「世界一大きな絵」は、世界の子どもたちが国や宗教・人種を越えて、1枚の「世界一大きな絵」を完成することで、世界共通の喜びを分かち合い、世界平和に対する意識を育てるのが目的だ。1996年から始まり、今年世界各地から絵が集まり、「世界一大きな絵」として1枚の絵に縫い合わせる。
 今回の北越谷小の絵は、同小のPTA会長・山下とも代さん(45)の勤務する歯科医院の院長と同プロジェクトの河原会長(65)が知り合いだったため、声がかかり、昨年9月に学校と相談したところ、学校側の快諾を得て埼玉県代表として、初めて制作することになった。
 制作は今年2月から始めた。1b×5bの白い布を5枚用意し、全校児童が1人ひとり布用の絵の具10色を使って、思い思いに描いた。絵はグラデーションになるように工夫し、最上部は赤で赤から黄色、オレンジ、緑、青に色を変化させ「虹」をイメージさせた。児童たちは動物や乗り物や建物、将来の夢など自由に描き、児童の元気とパワーを感じる絵になった。絵の下には「越谷市立北越谷小学校」と名前も入れて完成した。
 同校の図工主任・大塚菜未教諭(25)は「各学年で図工の時間や休み時間を使うなどして、1か月かけて完成させました。自分も見る人も楽しくなるように好きなものを描いてもらいました」と完成にほっとした様子だった。小林校長は「児童全員が皆夢中になって取り組んでいました。きっと貴重な経験になったと思います」と目を細めていた。
 5枚の布の絵を1枚の絵に縫い合わせたのはPTAのお母さんたち。山下会長は「学校の家庭科室にあるミシンを使って、4人がかりで縫い合わせました。子どもたちの絵を見ていると楽しい気持ちになります」と笑顔で話していた。
 絵を受け取った同プロジェクトの河原会長は「子どもたちは絵を通して、世界とつながることで、小学校の良い思い出になれば。5月末には世界から絵が集まるので、それらを縫い合わせ、IOC(国際オリンピック委員会)を通して、ロンドン五輪会場に掲示します」と話していた。
 この縫い合わされた、世界一大きな絵は五輪で掲示後、平和のシンボルとして、被爆地・広島市立本川小学校の平和資料館に保存される。


 昼間直樹君(10)=4年生=「ぼくたちの描いた絵が世界一大きな絵となってオリンピックの時にみんなに見てもらええるので、うれしい」
 藤ア由衣さん(11)=5年生=「自分の将来の夢がパティシェールになることで、ケーキを青い絵の具で描きました。一筆一筆、全校児童が描いたものは素晴らしい思い出になります」
 黒田咲子さん(12)=6年生=「北越谷小全員の絵が合わさって、すごく迫力があり、びっくりしました。この絵がほかの絵と合わさったところを、たくさんの人に見てもらいたい」

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