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自立援助ホーム「ゆらい」オープン・越谷らるごが設立

2012.3.19(越谷市)
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 家庭で安心して生活することができない子どもたちを社会的に支援しようと、越谷市のNPO法人・越谷らるご(増田良枝理事長)は、市内初の自立援助ホーム「ゆらい」を11日に開設、オープンした。同市千間台西5丁目の住宅を改築したホームで、義務教育を終えた20歳未満の子どもを対象に共同生活し、生活や就業の支援を行うもの。定員は6人。県内には現在、草加市や上尾市など5か所の自立援助ホームがあり、「ゆらい」の設立で6か所目になる。  対象は、家庭の貧困、保護者の病気、虐待などの事情で、保護者による養育が困難な子どもたちだ。児童養護施設などで育ち、退所した後に家庭に戻る場のない子も利用する。現在、女性(18)1人が12日から同ホームで体験入居を始めた。  越谷らるごはこれまで「フリースクールりんごの木」を運営してきており、増田理事長は「中学卒業後、教育、福祉、医療の狭間で苦しみ、援助の手が差し伸べられるのを待つ、どこにも居場所のない子どもがいること、その生活全般にわたる支援の必要性を感じている」としている。ホームの名称「ゆらい」は奄美地方の方言で「寄る、集う、くつろぐ」という意味。安心してくつろげる場所をとの願いを込めた。  「自立援助ホーム」は、児童養護施設などの社会的養護の下で過ごしてきた若者を主な対象として、義務教育終了から就労して社会に出て行くまでを支援する児童福祉法のグループホーム。そのため、20歳を過ぎると公的な支援を得られなくなるという限界もある。運営費は国・県から入居者1人あたり19万円×定員分が支給され、スタッフの人件費や光熱費などをまかなう。  越谷らるごでは、フリースクールの実践経験をベースとして、生活全般に支援が必要な子どもたちに手を差し伸べようと、今回の自立支援ホームの開設を決意し3年前から準備を進めてきた。埼玉県こども安全課とも話し合いを重ね、県の認可を得て、来年度からの開設へゴーサインが出た。  ホームはらるごの理事が所有する木造2階建ての住宅をリフォームした。子どもたちの居室6室(各4・5畳)や職員の宿直室、予備室1室にリビング、ダイニング、浴室とシャワー室などを設置した。リフォーム費用は理事有志も費用協力して約1000万円をかけて改築した。  同ホームのスタッフは常勤2人、非常勤2人、アルバイト4人の計8人。ホーム長の神朝弘さん(41)は「このホームに集う子どもたちが、安心して暮らせるよう、受け止め手となり、寄り添い歩んでいきたい。それぞれの道を歩んでいけるよう、私たちスタッフはお手伝いしていく」と話している。神さんは元児童養護施設の職員で、これまでの経験を生かしていく。  4月末までに、それぞれの事情を抱えた男女3人が入居を予定している。  自立援助ホームへの入所は子どもが申請し、受け付けは県児童相談所が行う。国・県からの補助金は4月以降に支給されるが、それまでの運営費、設備費などの費用が足りないため、寄付金も集めている。米や野菜などの食料、調味料などの寄付も歓迎している。  利用料は月3万円。朝・昼・夕食が用意される。就職が決まれば、職場へ持っていく弁当も作る。増田理事長は「まず、いろいろな子どもの事情を理解するように努め、安定した生活環境の中で就職などの進路について一緒に考えていきたい」という。  <問い合わせ>ゆらいTEL971・7092、越谷らるごTEL970・8881。
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