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越谷市が市立保健所を建設へ・2015年開設、専門職確保が課題

2012.2.27(越谷市)
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 越谷市は市立保健所を設置することになった。2015年4月の開設を目指し、今月15日に「越谷市立保健所設置審議会」(会長・藤田安幸越谷市医師会長、委員20人)から答申を受け、設置へ向け本格始動した。建設場所は、同市東越谷十丁目の市立病院前にある旧看護師宿舎と看護学校学生寮跡地。来年度に解体工事と設計に入り、2013年度に着工する計画。県内で市立保健所があるのは政令市のさいたま市と川越市だけ。県東部初の市立保健所だが、業務に必要な医師や獣医師、薬剤師など専門職の職員が必要なため、人材確保が課題になっている。

 越谷市は2015年4月に県内2市目の「中核市」に移行するのを機に市立保健所を開設する。また、以前市内にあった県保健所が2010年に廃止され、春日部保健所に移転したため利便性を確保しようとの狙いもある。少子高齢化や生活習慣病・精神疾患などの増加や食品安全や感染症など健康危機管理、保健衛生行政を取り巻く環境は大きく変化している。そのような中で、市民の健康と快適な生活環境を守ろうと市の保健衛生行政の拠点として設置する。
 基本計画案を昨年10月につくり、11月に審議会を設置し諮問。今年2月まで5回の審議会を開催し、慎重に議論を重ねてきた。最後に修正案を含めて、15日に藤田会長と萱場一則副会長(埼玉県立大学副学長)が高橋努市長に答申した。
 計画案では、建設場所は東越谷とし、建物の規模は約3000平方bを予定。館内には事務室、会議室、相談室、結核・感染症のための診察室、レントゲン室などを配置する。
 業務として地域保健法に基づく業務(統計、食品衛生、環境衛生、精神保健、感染症予防など)を行い、業務に必要な職種として、医師、歯科医師、薬剤師、獣医師、保健師、助産師、看護師、診療放射線技師、臨床検査技師、管理栄養士、栄養士、歯科衛生士、統計技術者など。新たに採用する必要があり、来年度に採用試験を行い、開設までの2年間、県などで研修する予定だ。越谷市の特徴として、市内に「と畜場」と「大規模食鳥処理場」があるため、食肉・食鳥の検査の業務が必要になる。
 審議会では、基本計画の修正案が出され、まず市の総合的な救急医療の推進を図るため、初期救急急患診療所(仮称、来年度、東越谷の看護学校跡地にオープン予定)と小児夜間急患診療所(同市谷中町)を統合することが盛り込まれた。初期救急急患診療所は保健所が開設後は所内に移設される予定になっている。
 さらに、イヌ・ネコなどの収容施設は、収容する動物の鳴き声などに配慮し、市立保健所の建設予定地ではなく、周りに住宅地がない別の場所に設置することが望ましいとした。
 同市の島田昌彦保健所準備室長は「答申を受け、来年度から本格的な準備に入るが、課題は専門職の職員の確保だ。来年度に募集をして採用後、研修を経て2015年4月から業務ができるよう準備を進める」と話している。
 同保健所の職員は100人以上の規模になると見られ、専門職員が集まるかがカギになる。数と質の確保が保健所運営の必須要項で、県東部初の市立の保健衛生行政の拠点づくりの今後が注目される。

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