トップニュース

目指せ!ジョブズ・大袋中がプレゼン発表会、3年生が発表

2011.12.26(越谷市)
ニュース写真
 めざせ!スティーブ・ジョブズ。情報通信教育に力を入れている越谷市立大袋中学校(大西久雄校長、生徒389人)は17日、同市北部市民会館劇場で、「プレゼンテーション(聴衆の前で情報を提示、説明すること)学習」の成果を発表する「プレゼン発表会」を催した。
 同校は昨年度から市内の文教大と連携して、パソコンを使ったICT(情報通信技術)教育に積極的に取り組み、今年10月からは、「プレゼン講座」を開講して、生徒たちが学習を続けてきた。この日の発表会は校外で初めて開いたもの。3年生8人が、それぞれユニークなテーマで発表。見事な「プレゼンぶり」が招かれた保護者や地域の人たちを驚かせた。
 なお、同校の取り組みは、財団法人コンピューター教育開発センターの「ICT夢コンテスト」で最高の文部科学大臣賞に輝き、来年3月に表彰される。


 同校の大西校長が敬愛するアップルの創業者・スティーブ・ジョブズを目指そうと、昨年度から3年生を対象にプレゼン講座を独自に開講している。生徒に表現力を身につけさせるのが目的に、同校と市内の文教大学、保護者が協力して実施する「大袋中コンソーシアムつどい」事業での初の試みだ。指導するのは大西校長と文教大の准教授、学生。生徒はIpadを使い、パワーポイントソフトを駆使してプレゼン資料を1から作り上げる。
 昨年は校内で発表会を行っていたが、今年は地域の人にも見てもらおうと、市民会館の劇場を会場に開かれた。会場には保護者をはじめ文教大生、地域の人たちなど約100人が集まり、生徒の発表を見守った。発表した生徒は3年生の8人。それぞれ自分でテーマを選んで、Ipadのソフトを使って画像や映像をスクリーンに映し出し、一人ひとりが発表した。
 「未来の遊び場」と題して発表した神長真紀さん(15)はバレーボール部に所属していたため、学校以外に練習できる場所を探したが見つからないため、自分の夢の遊び場を表現した。「スポーツは好きですが、人前に出るのが苦手なので挑戦した。校長先生のアドバイスで舞台であがることもなくうまく発表できた」とうれしそう。
 内気と見られてるが、違う面もあることを発表したのは栗原笙くん(15)は「自分プラス太鼓は」をテーマに発表。舞台では実際に太鼓を演奏し、スクリーンに映し出された画像とともに「(太鼓の)リズムにのると気持ちが高まり、笑顔になれる」と発表し、盛んな拍手を受けていた。栗原くんは「太鼓は幼稚園のころから続けている趣味。このプレゼン講座で度胸もつき、自分に自信が持てるようになった」と胸を張る。
 最後に登場したのは清田麻美さん(14)。「それでも私たちはSNSを使う」をテーマに、中高生に最も関心のあるパソコンや携帯電話を使ったSNS(ソーシャルネットワークサービス)の正しい使い方について話した。舞台にはSNSの会社である、ディー・エヌ・エーとグリー、ミクシィの社員もゲストとして登場し、それぞれ「(SNS上には)名前や住所など個人情報は公開しない」「悪口やうそは書いてはいけない」など注意点を挙げ、清田さんが「利用方法を間違えなければ、貴重な情報手段。これからも使っていきます」とまとめた。
 最後に文教大の今田晃一准教授が講評し「生徒の皆さんは独自にテーマを決め自分の視点で物事を調べ、プレゼンしたので、びっくりした。インターネットに時代ですが、人と対面し、コミュニケーションをとることが大切」と話した。
 大西校長は「生徒たちの潜在能力は高い。発表の場を設けることで、普段以上の力を発揮することができる。8人はいい体験になったと思う。今後も自己表現の講座として続けていきたい」と生徒たちの出来栄えに目を細めていた。


 今回、文部科学大臣賞を受賞することになった、大袋中コンソーシアム「つどい」は中学校と小学校、幼稚園、大学など教育機関のほか、各種企業やNPO法人などの支援を受けて実施している。「授業のサポート」をはじめ「コミュニケーション・人間関係調整力の向上」などを目的に各種事業に取り組んでいる。
 受賞となった「ICTの取り組み」は文教大の支援を受け、Ipad10台をレンタルするなどデジタル関連教材を充実させ、全校生徒が授業で活用し、大西校長ら教員で独自の教材も開発して授業に取り組み、生徒たちの学びへの関心を高めた。
 コミュニケーション力の向上を目的に開講されたのが今回の「プレゼン講座」。文教大生たちが講師になって、マンツーマンで指導を受けるなど、これまでの中学校の授業では得られなかった充実感が得られたようだ。さらに地元の幼稚園に行ってオリジナルの「デジタル紙芝居」を披露するなど幼児から大学生までとの交流を図っているのは特徴だ。
 なお、表彰は来年3月2日、東京国際交流館(東京都江東区)で開かれる「教育の情報化推進フォーラム」で行われる。県内で表彰を受けるのは大袋中だけだ。

>戻る