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枠を超えた関係機関の連携を・<フリースクールは今>

2011.12.19(越谷市)
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 私たちは、NPO法人越谷らるごが運営している、学校外の子どもの居場所であり育ちの場である「フリースクールりんごの木」や、相談事業などで出会った、生きづらさを抱えた子ども・若者たちと「ともに生きること」を考えてきました。
 私たちが出会った中には、中学校でひどいいじめに遭い精神科に入院した子どもがいました。統合失調症と診断され数か月間の入院後に退院しましたが、自己肯定感が得られないまま非行に走ってしまいました。何とかならないものかと、親は主治医に相談しましたが、「統合失調症ではないから、児童相談所に行ってくれ。もう病院は来なくていい」と言われ、児童相談所に相談すると「このケースは病院で治療を受けた方がよい、病院に行ってほしい」という返事だったそうです。一方で、私たちも学校に「一緒に連携したい」と提案しましたが、担任からは何の返事もありませんでした。また、小柄で痩せた子どもがいました。小学校を休みがちになっても、周囲にその子に関心を持つ大人はおらず、何か問題がないのかどうか、誰も探ろうとはしませんでしたが、その子のたった一人の親は病気で動けず、当たり前の日々の生活ができていなかったのです。やっと福祉制度を利用できるようになってからも、ケースワーカーは、子どもの不登校状態に気付かなかったという出来事もありました。
 残念ながら、医療にも福祉にも教育にも見放された子どもたちが、現実に存在するのです。数えあげればきりがなく、一口に「不登校」「ひきこもり」といっても子どもの背景はいろいろです。子どもが孤立してしまい、生きていること、ここに存在していることを恨むようなことがないように、子ども一人ひとりに向き合い、枠を超えた関係機関の連携が必要です。
 不十分ですが、私たちはとりあえず、自立援助ホーム開設に着手しました。これからも、民間の身軽さで、できることを考え実行していくつもりです。応援していただければ嬉しいです。2年間お読みいただきありがとうございました。
 増田 良枝さん(ますだ・よしえ)=NPO法人越谷らるご理事長
  <おわり>
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