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来年3月に自立援助ホーム開設・<フリースクールは今>

2011.11.21(越谷市)
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 いわゆる「学校」ではなく、公教育の外にある、この「りんごの木」で子どもたちは成長していきますが、「不登校」といっても、背景は様々です。多くは、仲間やスタッフの「大丈夫だよ。みんながいるよ」という、あたたかな眼差しに囲まれて元気になっていきます。
 しかし、なかには、病気などのため、保護者が働いて生計を立てることができず、生活保護を受給している方々もいます。「制度に救われた」と思ったのもつかの間、それが親子にとって生きる意欲が低下していくことにつながってしまうことがあります。
 子どもの自主性を尊重する「りんごの木」では、プログラムへの参加を強制していませんが、子どもたちは少しずつ活動に参加するようになり、高等部の10代半ば以降になると、社会に眼を向けるようになって、そろそろアルバイトをしようかなという子どもたちが出てきます。生活保護世帯の場合、ここからが大変で、働いて自分の小遣いぐらいなんとかしよう、あるいは、自活するための貯金もしたいなど、前向きに考え始める子どもには厳しい現実が待っています。
 もともと生活保護費は家族が生きるためのギリギリの額ですから、世帯で貯金はできません。そして、いざ、子どもが働くようになると、子どもの収入はそのままプラスされるのではなく引き算され、簡単に言ってしまえば生保の支給額は少なくなります。子どもは、働いても貯金ができるわけではありません。あるお母さんは子どもに「働いても働かなくても同じだから、働かないで」と言ってしまったそうです。子どもの「やる気」はどこかへ消えていき、社会を恨むことにならないかと気がかりです。
 私たちは、来年3月に義務教育終了後から20歳までの子どもたちの生活及び自立支援の場「自立援助ホーム」を開設します。いろいろな背景を持つ子どもたちへ、フリースクールではできない支援ができるのではないかと考えています。現行の制度にもの申すだけでなく、不登校の世界で出会った子どもたちと前向きに制度を利用することも考え、教育でもなく、福祉でもなく、「子ども支援」を考えていきたいと思っています。
 増田 良枝さん(ますだ・よしえ=NPO法人越谷らるご理事長)

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