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県立大学で専門職の連携教育演習学ぶ・県内12か所でも報告会

2011.10.17(越谷市)
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 医療現場では今、「チーム医療」が叫ばれている。患者をとりまく専門職同士が連携し、対等に意見交換を行い最善の治療にあたる患者中心の医療だ。埼玉県立大学(越谷市三野宮)ではチーム医療を学ぶIP演習(InterprofessionalEducation=専門職連携教育)に力を注ぎ、4年生の必修単位科目としている。
 保健医療福祉学部5学科=看護学科、理学療法学科、作業療法学科、社会福祉学科健康開発学科=の4年生435人と埼玉医科大学医学部学生28人が85チームに分かれ県内75の医療施設でチーム医療を実践した。各施設で学びを支援するファシリテーターのもと、それぞれのチームが4日間1人の患者と向き合い、これまで学んだ専門分野からの意見を出し合い、患者にとってよりよい治療行程や環境を模索。その報告会が6日、県内12か所で開催された。
 県立大学会場では6チームが担当患者の今の疾患や病歴、趣味、希望、家族を踏まえて立てた援助計画と経緯を発表した。IP演習の結果、「他分野の専門性から自分の専門性にも気づいた」「役割や専門性を理解し連携することで患者を多角的に捉えることができた」「専門用語は他職種にもわかりやすい言葉を使った」など意識改革を述べた。
 埼玉医科大学医学部生、看護科、理学療法科、社会福祉学科生チームは「(チーム医療は)医師と専門職が共通認識をもち互いに信頼しているからできること」と認識したという。また、担当したファシリテーターからは「他職種同士の理解が学生のうちにできるのは幸せなこと」「相手を知ることの難しさ、寄り添うことの大事さを学んでいた」などの意見があった。
 埼玉県立大学の教育理念は「それぞれの分野が連携して人々の健康を統合的に支えることを通じ、共生社会に貢献できる人材を育成する(一部抜粋)」こと。21年度から始まったIP演習はまさに理念の実習。副学長は「お互いの総合的能力の連携がとれることを目標としている。資格を取るのは大事なこと。しかし、立場をわかって責任をもって仕事することは専門職だけでなく社会に出てから必要なこと」と必修の意義を話していた。

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