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油絵で「一斗缶」を描く・県展さいたま市教委賞の戸張さん

2011.6.14(越谷市)
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 第61回記念埼玉県美術展覧会=県展=(埼玉県、県教委ほか主催)が5月31日から6月22日まで、さいたま市の県立近代美術館(JR京浜東北線・北浦和駅西口徒歩3分)で開かれている。日本画、洋画、彫刻、工芸、書、写真の6部門に4382点の応募があり、審査の結果1717点が入選。招待・委嘱作品と合わせて2146点が展示されている。
 東部地区からは、洋画で越谷市の戸張信彦さん(67)がさいたま市教育委員会賞、同じく洋画で越谷市の高橋孝さん(70)が読売新聞社賞を受賞。日本画では三郷市の江川直也さんが県教育委員会賞を受賞。このほか3人が受賞した。


 越谷市柳町の戸張信彦さん(67)は洋画「刻を越えて(U)」で県展初入選でさいたま市教育委員会賞の初受賞の快挙。「県展に出品するのは2回目。まさか自分の作品が入賞するとは驚きです。正直びっくりしています」と喜びを語った。今年2月の越谷市美術展覧会でも東武よみうり新聞社賞を受賞したばかり。連続受賞に喜びも倍増のようだ。
 今回の受賞作品はキャンバスに一斗缶を積み上げた様子を描いたユニークな油絵だ。缶は旅先の東武日光駅そばの湯葉まんじゅうの店の店舗脇に積んであったものを家に持ち帰り描いた。しょうゆの入っていた缶だったが「缶を見ていたら、なぜか心が癒やされて描いてみたくなった」と戸張さん。「ほかの人が描かないものにチャレンジしています」が心情だ。3か月をかけて制作。軽く見える缶を少し重厚感を出すために色使いを工夫した。
 戸張さんは元地方公務員。幼いころから絵が好きだったが、本格的に勉強し始めたのは社会人になってからの25歳から。働きながら美術通信講座を受講し、美術月刊誌を購読するなどして独学で油絵を学んだ。職員の展覧会や、上野の森美術館「日本の自然を描く展」に仕事の合間を見て描き16年間出品を続けた。今から2年前に退職を機に好きな絵に専念しようと趣味のゴルフ、海釣りをやめて、絵に没頭する日々。
 越谷に住んで34年。「ふだんは子どもの絵を描くのが好き。体の動くうちはずっと油絵を続けていきたい」と元気いっぱい。今年はさらに「創元展」にも出品予定で「県展入賞も夢でしたが、創元展にも入賞を目指して頑張ります」と笑顔で話していた。自宅で油絵に囲まれた生活を送り制作意欲はますます盛んのようだ。

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