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水彩で「林」を描く・県展読売新聞社賞の高橋さん

2011.6.14(越谷市)
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 越谷市東大沢の高橋孝さん(70)は洋画「懐郷の詩」で見事、読売新聞社賞を受賞した。県展では9回出品しているが入選は7回目、入賞は初めて。高橋さんは「本格的に絵を始めてちょうど10年になる節目の年で入賞できたので、うれしい。県展での入賞は夢でした」と喜びを表している。
 入賞した作品は長野県野沢温泉村にある、北竜湖に向かう手前にある雑木林を描いた。黄色く色づいた樹木の葉をていねいに描き、まるで密林のような不思議な雰囲気を醸し出している。「普通なら湖を描くのでしょうけど、途中の林の景色が気に入ってスケッチしました。自分のイメージが表現できました」と高橋さん。約3か月をかけて制作した大作だ。
 高橋さんは元電気メーカーのエンジニア。主に石油プラントや原発などの計測機器の製造や調整などにかかわってきた。会社定年前に何か趣味を見つけようと越谷市在住の画家・大徳幸雄さんの水彩画個展を見に行ったところ、水彩画の魅力に取り付かれたのと大徳さんの勧めがあり、水彩画を独自に始めた。
 60歳のときに大徳さんの勧めで東京都美術館の大潮会展に初出品し奨励賞を受賞し、これを励みに62歳から県展にも出品することになった。68歳のときに越谷市美術展覧会で「語らい」で東武よみうり新聞社賞を受賞し自信をつけていた。常にモチーフにこだわり、「皆があまり見向きもしない山の中の廃屋やクモの巣、山中の寺の参道など、自分の視点で面白いものを描き続けています。ここまでこられたのも大徳先生のおかげです」と高橋さんは笑顔で話していた。
 人の描かない絵を描くのがモットーの高橋さん。今では毎日、キャンバスに向かう日々で、生活の中心に絵がある第2の人生をエンジョイしている。

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