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各自の「卒業」の意味それぞれ・<フリースクールは今>

2011.5.23(越谷市)
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 フリースクールりんごの木に卒業式はありません。「お別れ会」があります。小学生・中学生・高校生、そして20歳前後の若者が集う「場」の各自の「卒業」の意味はそれぞれです。「りんごの木をいつ卒業するか」は、自分で決めます。ある小学生は、昨年度の途中で学校に戻りました。全日制の高校に通うことになった子も、毎日学校があるので、りんごの木を卒業しました。20歳を過ぎた若者は、「特に進路は決めていないけれど、そろそろりんごの木を離れて、これからのことを考えようか」と、卒業することに決めたと話していました。自らの意思で決めたこと、きっとなんとか道を切り開いていくことでしょう。
 いろいろな思いや背景がある子ども・若者をどう送りだそうか考えた結果が「お別れ会」です。子どもとスタッフで、実行委員会を作り、楽しい会にしようと準備をします。りんごの木に卒業証書はなく、みんなで、卒業生一人ひとりに、思いを伝える「色紙」を書いて、子どもが手渡します。
 実行委員会で誰かが「お菓子ばかりじゃいやだからおにぎりを作ろう」と提案すると、小学生の女の子は「サンドウィッチを作ってもいいよ」と手を挙げてくれました。音楽バンドのメンバーは毎年、何曲も演奏してくれます。食べたり飲んだりしながらみんなでゲームをしたり、ビンゴをしたりで盛り上がる「お別れ会」です。
 お別れ会の後は、続いて「お泊まり会」に移行しました。これも、子どもからの提案です。翌朝、みんな寝不足で疲れながらも片付け・掃除をして解散します。「厳粛」などとは対極にあるイベントが終了します。すべて、子ども・スタッフ・ボランティアで運営される「ミーティング」で提案され決めていきます。
 そして、りんごの木の新年度は、小学3年生から21歳までの子ども・若者43名のスタートです! どんな出来事が待っているか、スタッフはワクワクしています。すでに、あの大震災を受けて、みんなで考えて決める「ミーティング」では、「私たちにできること」が話し合われています。
 増田 良枝さん(ますだ・よしえ)=NPO法人越谷らるご代表理事

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