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イチゴを観光農園の目玉に・若者3人が研修中、独立目指す

2011.5.2(越谷市)
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 越谷市農業技術センター(増森1の69)で、イチゴ狩りが最盛期を迎え、5月の連休中も多くの人でにぎわいそうだ。同センターの温室では、イチゴ観光農園経営者の育成事業を昨年7月からスタート。現在3人の若手が将来の観光農業の担い手となるために毎日研修を続けている。イチゴ狩りは今年1月から始まり、研修生たちは栽培と販売、接客までこなしている。
 越谷市では「地産地消」を推し進めようと、イチゴの観光農園に目を付け、昨年度緊急雇用対策事業など、県の補助制度を活用し「都市型農業経営者育成事業」として新たに始めた。意欲ある若手農業者を募り、観光農業の研修を実施するもので市が地元のJA越谷市に委託して行われている。昨年度委託料は1600万円。このほか試験温室(約770平方b)3棟の改修費や苗などの設備投資費に3720万円をかけた。今年度の委託料は1700万円。
 研修をしているのは東町の農家後継者・藤井永太さん(27)、農業法人勤務経験者の平田竜太さん(28)、農家後継者・前田寿樹さん(30)の3人。栽培から販売まで指導するのは福岡県八女市で観光イチゴ園の園長をしている中村和秀さん(45)。研修期間は2年間で観光農園に必要な栽培施設の設置から、栽培管理、収穫販売、接客などを学んでいる。研修が修了した後、観光農園の開園を目指す。
 イチゴの実がなり、研修生たちも仕事に慣れてきた。藤井さんは「イチゴ栽培は温度管理、病害虫除去などこまめに面倒を見ないとだめなことが分かりました。根気のいる仕事です。無事に実がなりまさに驚きと感動です。研修を終えたら独立できるよう頑張る」と目を輝かせる。
 平田さんは「多くのお客さんから、おいしい、ごちそうさま、ありがとうと言ってもらえて、とてもやりがいを感じています。一方で高品質のイチゴを作ることの難しさも実感しました。今後は農業者として独立し、イチゴの観光農園を経営したい」と話していた。
 前田さんは「家ではネギや、サントウサイなどの野菜を作っていました。研修に参加したのは、農業をしっかり勉強し、観光農園を開園したいと思ったからです。実際にイチゴを栽培してみると温度と水の管理が大変で根気が必要です。子どもたちに安心安全なイチゴを食べさせたい。小さいうちから農業に触れ、興味を持ってくれたらうれしいですね」と笑顔で話していた。
 指導する中村さんは「現在の観光農園の主流は多段式のバリアフリー形式。小さなお子さんからお年寄りまで、無理な姿勢をすることなく、イチゴ狩りができるのが特徴です。越谷は首都圏で消費地に隣接しているため、観光農園の可能性は高く、指導のやりがいがあります」と話していた。
 現在、栽培しているのは「とちおとめ」「章姫」「紅ほっぺ」の3種類。同センターによると、1月と2月の1か月の来客数は1000人を超え、順調だが、3月は東日本大震災のあと客足が途絶え、795人と落ち込んだが、4月に入り客足が戻りつつある。同センターの冨田真所長は「3月末までの売り上げは577万円で、来客1人あたり1930円平均とまずまず。イチゴ狩りとお土産用にパック販売もしているので、おいしい越谷産のイチゴを多くの人に味わってほしい」と呼びかけていた。
 同センターでのイチゴ狩りは5月末まで楽しめる。30分食べ放題で小学生以上1200円、3歳以上800円。車イスやベビーカーも温室に入れる。時間は午前10時から午後3時まで。月曜・火曜日(祝日は除く)は休み。
 <問い合わせ>越谷市農業技術センターTEL940・3231。


 越谷市にはこのほか民間のイチゴ農園が2か所ある。
 いちご工房木村屋(越谷市恩間320)6月上旬まで。午前10時から午後4時。月曜日定休。5月8日まで大人1200円、幼児800円。5月10日から大人1000円、幼児600円。TEL080・5416・9674。
 越谷ストロベリー(越谷市相模町2の299)6月中旬まで。午前10時から午後3時。月・火・木曜日定休。小学生以上1000円、2歳〜5歳800円。TEL090・6936・2595。

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