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2市に障害者支援施設・越谷はパン工房、八潮は軽作業など

2011.4.12 (越谷市、八潮市)
ニュース写真
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 越谷市と八潮市に4月から新しい障害者就労訓練施設がオープンした。越谷市はパン工房を設置し、製造をはじめ、販売までをプロが障害者に指導し、パン職人育成と飲食コーナーなども設置して、地域との交流を図る。八潮市は民間企業からの軽作業などの仕事を請負い、収入アップを図る。どちらも地域の障害者が働き、自立できるように支援することが目的だ。

 越谷市増林に障害者の就労支援と生活支援、地域交流の拠点施設、市障害者就労訓練施設「しらこばと」が4月1日にオープンした。市内の障害者の就労に必要な知識や能力の向上のための訓練を行い、地域で働き、自立し、安心して暮らしていけるよう支援する。
 同施設の目玉はパン・ケーキ工房。大手ホテルなどでパン職人として働いてきた専門家3人が指導する。パン作り、ケーキ作りを材料選びなど基礎から学び、作れるよう訓練するのをはじめ館内で販売まで行い、接客も勉強する。まだ始まったばかりだが、1か月後には、市役所内売店に卸売りを始めるなどを目標にしている。安定的に作れるようになったら館内での販売スペースでの販売を開始する。
 施設は敷地約5627平方bに鉄骨作り平屋建て(延べ床面積約1790平方b)。用地購入費4億5350万円に総工費(周辺道路整備費含む)6億4000万円をかけた。屋根の一部に太陽光パネルを設置して一部電力を確保するほか、屋上緑化も行い環境に配慮した。「就労継続支援事業B型」と呼ばれる新しい施設で一般企業に就労することが困難な人のために生産活動の場を提供するとともに、一般就労に向け必要な知識や能力の向上のための訓練を行う。
 3月末まで東越谷にあった「越谷市立しらこばと職業訓練センター」(1980年開所)が廃止され、新施設に54人(定員54人)が通っている。通所者らは箱折りやだるまの底付け、鉛筆のケース詰めなどの作業を続けている。新たに「就労支援事業」にも4人が通っている(定員6人)。
 同市の高橋成人障害福祉課長は「市内にある民間の作業所と連携して、授産品などの製品の販路を拡大し市内障害者施設に通う人たちの収入向上に努めたい。そのために、しらこばとで請け負った仕事をほかの施設にもワークシェアするなど新たな挑選もしたい」と話している。
 同施設の佐野盛太郎館長は「館内には地域の人たちとのふれあいのスペースも設け、障害のある人もない人もお互いに助け合い、触れ合える場所にしていきたい。また、在宅の障害者のための生活相談も行い、気軽に立ち寄ってもらえる施設にしたい」と話していた。
 期待のパン工房は1日1000個の菓子パンと100斤の食パンを作ることが目標。地道な努力が必要な訓練となるが、パン職人を育てる意義のある施設だ。パン指導者の1人は「パン生地作りからオーブンの温度管理まで、ひとつひとつていねいに教えていく。時間はかかるかもしれませんが、地域の人に愛されるパン工房を目指します」と意気込みを話していた。ここで勉強した障害者たちがパン職人として巣立つことを期待したい。
 <問い合わせ>越谷市障害者就労訓練施設しらこばと(総合事務室)TEL965・6594。


 八潮市は自立支援法に基づく、就労継続支援B型と生活介護サービスを実施する公設公営の障害者福祉施設「やまびこ」(同市鶴ヶ曽根403番地1ほか)を1日から開所した。
 旧やまびこ福祉作業所が老朽化に伴い、社会福祉協議会東側に建て替え移転、昨年10月に完成し11月に開所。4月の自立支援法に基づく施設に移行するため準備をすすめてきた。正職員6人、非除勤10人で、常時10人体制で運営する。
 やまびこの施設は、軽量鉄骨造り2階建て、延べ床面積は約590平方b。就労継続支援B型(定員30人)は現在、三郷自立支援学校卒業者6人を含め19人が通う。一般企業などへの雇用に結びつかない人や一定の年齢に達している人に就労、生産活動の機会を提供する。生活介護(定員10人)は現在、新卒者1人を含む6人が通う。常時介護が必要な障害者に日常生活の支援、軽作業や創作活動などの機会を提供、身体能力・日常生活の維持向上を目指す。
 八潮市障がい福祉課では「就労支援継続B型に移行したことで現在、民間企業などから発注されている仕事のほか、新たな開拓をして利用者に支払う月額工賃の向上をめざしたい」という。
 4月からの移行に伴い、公設公営の旧わかくさ福祉作業所は、15人定員の生活介護のみの障害者施設「わかくさ」に、エイトアリーナ東側の「虹の家」は20人定員の就労継続支援B型施設となった。2施設とも、緑町で就労継続支援B型の「森のこかげ」を運営するNPO法人たらちねに指定管理委託された。

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