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大震災でEさんが片付け手伝いに・<フリースクールは今>

2011.3.21(春日部市)
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 「学校」から距離をとる子どもたちと、学校でもなく、家庭でもない、学校外の学びの場・育ちの場を創っていこう、子どもたちが「そこに行けば自分の居場所がある」と思えるところ、フリースクールりんごの木はそのような「場」づくりを目指してきました。
 「不登校」「引きこもり」という言葉は、否定的で固定化したイメージが付きまといますが、その時、子どもや若者は、生きづらさを抱え、そのような状態にあるということです。大人がラベリングし、「不登校対策」や「引きこもり対策」を考え「学校に戻す」「引っ張り出す」ことに躍起となるのは、大人の側の価値観や都合によるものです。大切なことは、子どもたちが置かれている(いた)環境とそこに至ったプロセスを知ることで、彼らが不安になったり困っているようなことがあれば、「周りの者にできることは何か」を考え必要なサポートをする、多くの場合は子どもたちの力を信じて見守ればいい、そんなことを学んできました。
 東日本大地震の日、りんごの木は、食器などが割れたり、本棚が倒れるという程度で済みましたが、電車が止まってしまい帰れなくなった子どもとスタッフはりんごの木で一夜を明かしました。翌朝、後片付けをしていたところに「何でもやります。手伝いに来ました!」と、お休みしていたEさんがドアを開けて入ってきたのです。Eさんは、普段、自ら進んでコミュニケーションをとるというのが苦手で、一人でいることが多いのです。ですからスタッフはびっくりし、そして感動しました。彼は自己教育という成長をしていたのだと思いました。
 「フリースクールりんごの木」は「NPO法人越谷らるご(2001年設立)」が運営しています。「子どもの居場所・りんごの木(1990年スタート)」の大人の集まりから任意団体「越谷らるご」は誕生し(1992年)、子ども・若者とともに歩んできました。その越谷らるごが2月9日、NPO法人になって10年目を迎えました。まもなく、法人化10周年の活動を記した記念誌が出来上がります。たくさんの方に読んでいただきたいと思っています。
 増田 良枝さん(ますだ・よしえ)=NPO法人越谷らるご代表理事

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