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ライフセービングで世界大会出場・20歳の菊地光さん

2011.1.17(越谷市)
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 越谷市平方の大学生・菊地光さん(20)が今月31日から2月6日まで、ニュージーランド・タウランガで開かれるライフセービングの世界大会「インターナショナル・サーフレスキュー・チャレンジ2011」に日本代表選手の1人として出場することになった。日本代表選手団は男性6人、女性6人で構成され、NPO法人日本ライフセービング協会(JLA)から選出されたもの。菊地さんは今回の選手団の最年少選手。9日に成人式を迎えたばかりで、ダブルの喜びに沸いている。菊地さんは「まだ始めて2年での選抜にびっくりしています。世界の強豪相手にプレッシャーもありますが、頑張ってきます。ライフセービングはマイナーなスポーツなので、1人でも多くの方に知ってもらえればうれしい」と笑顔で話している。

 菊地さんは、小学校から高校まで地元のスイミングクラブに通い、バタフライの選手として活躍していた。ジュニアオリンピックやインターハイにも出場し、100bを56秒台、200bを2分4秒台で泳ぐ実力の持ち主だった。地元の越ヶ谷高校を卒業後、日本大学に入学。そこでライフセービングと出会った。大学の先輩から「水泳は自己の記録だけだけど、ライフセービングは練習すれば人のためになる」という言葉に押されて日大ライフセービングクラブに入部した。
 水泳の得意な菊地さんは大学での練習に加え、毎週土日には千葉の九十九里まで出かけ、海上でのトレーニングを欠かさない。練習の成果があって、昨年2月の「全日本ライフセービング・プール競技選手権」(浜松市総合水泳場)で200b障害物スイムで2位入賞(記録は2分09秒46)。続く5月の全日本プール競技選手権でも4位、9月の全日本学生ライフセービング選手権(千葉県御宿海岸)でも5位に入賞するなど好成績を挙げた。これらの成績が認められて、全日本代表選手に選ばれた。
 身長175a、体重61`とスリムな菊池さんだが、その細身を生かして、海上でのターンのスピードが武器だ。「プールと違い、海は波や風の変化など自分で瞬時に見分ける力が必要で難しい。波の流れを読んで進めたときはうれしいですね」と菊地さんは話す。昨年は7月中旬から8月末まで、九十九里浜の海水浴場でライフセービングとしてボランティアで働き、実力をつけた。
 「海上で溺者を見つけたら、1秒でも早く救助して海岸に上げ心肺蘇生などすることが必要。心肺停止から6分経つと生存率がほぼゼロになってしまうので、時間との戦いです」という。実際にはけが人の救助や沖のほうにいかないよう注意を呼びかけたりするなどの活動がメーンになるが、トレーニングは欠かせない。
 菊地さんは「海外に行くことも初めてなので緊張していますが、出場する以上は決勝戦に出場できるよう頑張りたい。今後もトレーニングを続け、人のためになることをしたい。将来は海上保安官か体育教師になりたい」と夢を語っていた。
 新成人になったばかりの菊地さん。ふだんは大学の勉強に忙しいが、それ以外は人命救助にすべてをかけている情熱的な若者だ。マイナーといわれるライフセービング競技だが、菊池さんたちは少しでも知ってもらえることを願っている。
   (安部 匡一)


 ライフセービング= 水辺の事故をなくすことを目的に、海上や海岸での事故防止のための監視や指導、救助などを行う。全国組織としてNPO法人の日本ライフセービング協会があり、国際ライフセービング連盟(ILS)の代表機関となっている。現在、資格取得者は1万人を超え20代から60代まで幅広い層が活躍している。競技は海での「オーシャン」とプールでの競技があり、ボードレスキューなど16種目がある。2年ごとに世界選手権が開かれている。
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