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越谷が「中核市」目指す・市民サービス充実へ

2010.12.14(越谷市)
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 越谷市は現在の特例市から中核市に移行することにした。2015年度からのスタートを目標に、来年度から企画課内に専門の準備係を設置して進める。県内では中核市は川越市だけで、県内2市目、東部地区初の中核市を目指す。中核市になることで、事務権限が強化され、特に保健・医療・福祉分野の市民サービスのスピードアップが図られ、サービス向上に結びつくという。

 中核市制度は、1994年の地方自治法の改正で創設された制度で、政令都市以外の規模や能力などが比較的大きな都市の事務権限を強化し、できる限り住民の身近なところで行政を行うことができるようにした都市制度。2006年に中核市移行要件のうち、面積要件が廃止され、人口30万人以上のすべての都市が対象となった。このため越谷市も要件を満たすことになり、06年に「中核市移行に関する調査」を行った。
 しかし、当時は県の保健所再編で、それまでの越谷市を所管するエリアに加え、越谷保健所が草加市、三郷市、八潮市、吉川市、松伏町を含めた5市1町を所管することになり、権限が集約されたため、市が自ら保健所を設置することは「時期尚早」としたため、改めて判断することになった。
 その後4年が経過し、09年度に「自治基本条例」を制定したことや、今年4月に越谷保健所が廃止され、同市は春日部保健所の管轄になったことに伴い、「市民サービスの後退」ととらえた同市は総合的な保健衛生行政を効果的に推進する必要があると考え、再度「中核市移行に関する検討調査」を行った。
 調査の結果、中核市に移行することで「市民サービスの向上」「保健・医療・福祉行政の連携と拡充」などのメリットがある反面、「組織体制の整備」「財政的影響」などの課題も浮き彫りになった。中核市になることで、独自に保健所を設置することができるほか、民間の児童福祉施設の設立認可に関する審査の一本化や身体障害者手帳交付のスピードアップ、精神保健に関する事務の一元化など福祉サービスの向上が図られる。
 同市の大島健企画部長は「保健所が春日部に移行したため、不便になったことは否めない。市民サービスの後退で、身近な場所に保健所を設置することで、保健・福祉体制が強化される。このほかスピードアップが図られ、メリットは大きい」と話していた。
 来年度から本格的な準備をスタートさせるが、東武地区の中核としての役割もあり、移行は大きな節目となるだろう。
  (安部 匡一)
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