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緩和ケア知るシンポジウム・介護者や当事者が議論

2010.12.6(越谷市)
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 「緩和ケア」をご存じだろうか。「がんの終末期にうけるもの」と思われがちだが、身体的・精神的・社会的苦痛を和らげる緩和ケアは、治療の初期段階から併行して受ける医療のことだ。
 埼玉県立大学講堂で14日、市民講座「癌になっても自分らしく生きるために〜緩和ケアを知る〜」が開催された。緩和ケアを知り、自分の望む地域医療を選択できるように企画されたもので、誰もが最期まで自分らしく生きることのできる社会を作ることを目的としている。社団法人越谷市医師会・広げよう地域連携の会『みんなの輪』主催、越谷市・埼玉県立大学共催。
 シンポジウムでは緩和ケア認定看護師、地域の在宅医療に携わる医師、県立大学講師、在宅介護体験者をシンポジストに迎え、実際に医療の現場で緩和ケアがどのように行われているかなどが語られた。岡野昌彦医師(岡野クリニック院長)は「在宅における緩和ケアとは、看取るための医療ではなく家族と楽しく生きるための支える医療。普段からかかりつけの医師を持ってほしい」と訴えた。
 全国で919名の緩和ケア認定看護師のうち85名は県立大出身。同大では現在、癌体験者と家族に対する緩和サポートプログラムの開発に取り組んでいる。実際に母親の介護を経験した家族の話は、大変心を打つもので、会場からはすすり泣く声も聞かれた。
 当日の参加者によるアンケート結果によると、がんになったら「全て(の病状)を知りたい」63%、最期を迎える場所は「自宅」46%、「ホスピス」39%だった。越谷市医師会立訪問看護ステーション管理者の山本美紀子さんは「普通の生活がずっとつづくということが自分らしくということではないか」という。最期の場所づくりには家族・医師・看護師がチームとなって連携を深めることがかかせない。

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