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子どもの自発性は大人に忍耐から・<フリースクールは今>

2010.7.19(越谷市)
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 フリースクールりんごの木のかなめは毎週金曜日のミーティングです。ミーティングでは、細かなルールや日々の過ごし方、外出、合宿、他団体との交流会など、誰かが提案したことをみんなで考え、意見交換し、決めていきます。子ども、スタッフ、ボランティアの誰もが1人一票ずつの権利を持ち、多数決で決めますが、決まったことに納得がいかない場合は、何度でも提案できます。
 でも、なかなか自分の考えていることを整理して言うのは難しいし、みんなの前ではちょっと恥ずかしい、それに学校という集団の中でつらい思いをしてきたことを思い出してしまうという人やそもそもミーティングなんて出たくないという人もいて参加人数が減って問題になったことがありました。そんなわけでミーティングのあり方そのものを問うミーティングが2ヶ月ほど続いたことがありました。現在は、全体でのミーティングと、少人数のグループに分かれた小ミーティングが交互に開かれています。
 今日は小ミーティングの日。最近、使ったコップを片付けずテーブルに出しっぱなしにしている人が増えているので「こんなことが続くなら、コップの使用を禁止し、使えるのはマイカップ(自分で持ち込んだカップ)のみにしたいと思います」と、りんごの木としてはかなり強引なやり方で、各グループに私がメモで伝えました。反応が気になっていましたが、あるグループはそれを議題として取り上げ、かなりの時間意見交換した結果、次回の全体ミーティングで何か提案するようです。
 また、毎年夏合宿をしていますが、「今年はどこに行くの?」と何人かの子どもから質問がありました。スタッフは「意見や希望があれば出してね」と言い、子どもから提案が出てくるのをひたすら待っていました。具体的な案が出ないうちにもう7月。そんな折、子どもたちが「今年の夏はもう無理かもね。秋の合宿は提案しようよ」と言っていたのを耳にしました。そうです、それを待っていたのです。子どもの自発性、自主性は大人の忍耐から生まれるのかもしれません。
  増田 良枝さん(ますだ・よしえ)NPO法人越谷らるご代表理事。

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