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「観音経」50年ぶりに復活・相模町番場自治会、子ども4人初披露

2010.7.13(越谷市)
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 越谷市大相模地区に伝わる伝統行事「観音経」が番場自治会館(相模町6丁目=櫻井千鳥会長=、198世帯)で4日、50年ぶりに復活した。自治会住民ら約30人が見守る中、1年半にわたって「観音経」を練習してきた小中学生4人が指導者の一人、齋藤光久さん(68)とともに披露した。訪れた自治会関係者は半世紀ぶりに見る重厚な行事に感動した様子だった。

 「観音経」は番場地区で昭和30年代まで行われた地域行事。当時は7月8日に、リヤカーに乗せた太鼓を叩きお経を唱えながら家々を練り歩いた。子どもたちはその後をついて歩き、各家から食べ物をもらうのが楽しみでもあった。昭和30年代、35軒程度だった集落に住宅が増えていくのと反比例して「観音経」は廃れていった。
 自治会館には江戸期に作られたと推測される観音様が祭られている。02年から一人で「観音経」を行っていた須賀清司(83)さんに齋籐光久(68)さんが師事、習得した。なんとか後継者をと、子ども会の協力を得て観音経に興味のある子どもを募集したところ、小中学生4人が名乗りをあげ、週1回の練習を行ってきた。
 齋籐さんは、靴を正すことや稽古を始める前に観音様の前で一礼することなど礼儀から教えた。練習は波もあったが「一度始めたことを途中でやめてはいけないという親の理解もあって続けてこられた」という。
 4日、堂々と「観音経」を初披露した4人に齋籐さんは「基本は伝授できた。後は何百回、何千回叩くことで上手になるだろう」と目を細めた。4人は揃って「来年も叩きたい」と考えている。
 市内在住の斉藤雄太くん(獨協埼玉中2年)は東武よみうり6月14日付の「観音経復活」記事を見て興味を持ち、母と祖母と一緒に訪れた。「お経や和太鼓が好き」だという斉藤くんに、まず経を覚えてもらってから太鼓の伝授をしたいという齋藤さん。この番場での復活が飛び火して他の地域でも一度は廃れた地域行事が復活することを願う。


 「観音経」を披露した4人の喜びの声
 池田貴弥くん(中2)「練習は部活で疲れて、だらだらする時もあったり足がしびれたり大変だったけど、達成感があった」
 佐藤一輝くん(中2)「小学校のとき太鼓をクラブでやっていて、興味があって練習に参加したけど大変だった。あまりうまくできなかったけど来年もまたやりたい」
 阿部渓人くん(小6)「(観音経は練習して)どんどんわかってきた。言葉(経)は覚えられなかったけど思い切りやれてよかった」
 阿部凌太くん(中2)「緊張せずできた。経は3分の2覚えたので残りを覚えて来年また出たい」

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